エンジニアの備忘録

学んだ事をアウトプットしていきます

統計解析で潜在リスクと潜在リターンを予測して知っておく

 

リスクを予測

標準偏差を使った予測

必要な材料は、直近20回分の1トレード損益結果。そこから資金変動幅を推定。

「過去20回のトレードで、危険率0.1%の最大DD」

= STDEV(A1:A20) * 2 * NORMSINV(1 - 0.1% / 2)

その時点での最大値をシステムのリスクと見る。

 

連敗数を使って予測

必要な材料は勝率。確率的連敗最悪値 = 最大DDと予想する。

 = CEILING(LOG(1%, 1 - B2), 1)

1%は危険率、セル(B2)にはシステムの勝率。

最大DD = SL注文の金額ORpips数 * 取引通貨量 * N回(整数のCEILINGが入る)

増し玉、複数注文するシステムはその回数分を金額かpipsに乗算する

★システム運用が1本やリスク分散なしの場合は危険率を0.1%に落として、より安定性を高めたほうが無難

↓早見表

  50% 60% 70% 80% 90%
危険率(1%) 7 6 4 3 2
危険率(0.1%) 10 8 6 5 3

リターンを予測

回帰分析

①相関関係の高い期間を見つける

=CORREL(A1:A15, B1:B15)を使って相関係数を調べる。

左のセルには過去Nヶ月分の平均損益、右には未来のNヶ月分の平均損益を入れる。

係数値は高0.7以上・中0.4以上・低0.2以上。

=CORRELに←Nヶ月間の平均損益 = 合計利益 / トレード数 − 合計損失 / トレード数

f:id:pmpmcherry:20211120202150p:plain

当然未来は分からないので、このように疑似的な未来を用いる。
相関係数の高かった期間から期待利益(1トレード当たり)の下限値を出す

下限値はExcelの回帰分析ツールでXトレード結果とYトレード回数を使って出す。

③月の累積利益を出す

相関係数が高かった期間とその下限値2つの材料が揃えば、大体の月リターンが分かる。

累積利益(pips/月)(金額/月) = 期待利益(1トレード当たり)の下限値 * トレード数 / 期間